本の帯に取り上げられてるノースウエスト航空の事例、解雇した社員に配布した「節約術101」という冊子に書かれた「勇気を出してごみ箱から拾いましょう」に象徴されるように、人間の尊厳が全く失われたアメリカ1億5,000万人の労働者の過酷な事例をこれでもかと示し、その現実と解決に向けた課題提起を行っています。
低賃金、長時間労働、トイレにも行かせない管理・拘束、労働時間の書き換え、サービス残業、労働者不信、瞬時の解雇、報酬=コスト削減、利益はトップ1%、世襲社会化、極貧、企業年金の破綻、医療保険の重荷、反組合ビジネス、、、こんな社会は真っ平ごめんです。
ウォルマートみたいな企業から物を買いたくないですね。働く人間から搾取し、地域の企業をなぎ倒してしまう企業、従業員が食料配布切符に頼っているような企業はこの社会から退出していただきたいです。
一方のコストコ。従業員に十分な給与を与える戦略が、実は経費削減になっている。手厚い給与と福利厚生が、低い移動率、勤続年数の長期化を生み出し、新人職員の教育費用の削減、優れた顧客サービスを提供するよく働く忠実な労働力を生み出している。 一方で投資家もを惹きつける。「倫理性の高い会社」に自分も加わりたいと思う人達。
ユニークなのはパタゴニア。「人生の達人は仕事と遊びの区別も、勤労時間と余暇の区別も、心と身体の区別も、教育と娯楽の区別もはっきりとはつけないものだ。本人にもどちらがどちらともわからない。だた、なんであれそのときしていることを通してひたすら至高の状態を追い求め、働いているのか遊んでいるのかの判断は人に任せるのである」。フレックスタイム。自己管理のニンジン。
湯浅さんの解説が、アメリカと日本を繋げてくれます。
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