2010年12月31日金曜日

渡辺京二「黒船前夜 ロシア・アイヌ・日本の三国志」



こちらは大佛次郎賞決定の報道を受けて。熊日で連載されたものです。

表題のとおり、1852年のペリー来航に先立つ、18世紀から19世紀初頭にかけて、当時はまだ未開の地であったオホーツク海を囲んだカムチャツカ半島、千島列島、蝦夷島こと北海道、樺太、ロシアを舞台に交流したロシア、アイヌそして日本の人々のエピソードを丹念に記した本です。

以前に読んだ「逝きし世の面影」と同様、書き残された文章からは当時の人々の姿がありありと浮かんできます。

逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー)逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー)
渡辺 京二

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レザーノフと長崎の人々とのふれあい、ゴローヴニン幽閉を巡ってのリコルドと嘉兵衛との出会い、幕府や松前藩の蝦夷地との関わり、そしてアイヌの魅力。


昔読んだ「蝦夷地別件」とは違った世界です。

蝦夷地別件〈上〉 (新潮文庫)蝦夷地別件〈上〉 (新潮文庫)
船戸 与一

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このような先達をもったことは幸せですね。現在の北方領土問題とは別世界ですが、このような歴史を知っておいていいかもしれません。偏狭なナショナリズムに陥らないためにも。


4862485065黒船前夜 ~ロシア・アイヌ・日本の三国志
渡辺 京二
洋泉社 2010-02-02

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<目次>

第1章 はんべんごろうの警告
第2章 シベリアの謝肉祭
第3章 日本を尋ねて
第4章 蝦夷大王の虚実
第5章 アイヌの天地
第6章 アイヌ叛き露使来る
第7章 幕府蝦夷地を直轄す
第8章 レザーノフの長崎来航
第9章 レザーノフの報復
第10章 ゴローヴニンの幽囚
エピローグ
あとがき

竹中治堅「参議院とは何か 1947〜2010」



大佛次郎論壇賞に決定という一報を聞いて手に取りました。

1947年の参議院創設時から鳩山内閣成立後の2010年までの政治・立法過程において行われた、参議院での法案審議、首相・内閣との関係、政党間の駆け引き、与党内議員からの支持の確保などを振り返り、参議院が実際に果たしている役割を検証し評価を行い、新たな改革論を提起した本です。

参議院での近年の法案審議過程は記憶に新しいところですが、創設後の吉田内閣時代の「紆余曲折」、参議院議長や参議院自民党議員会長の権勢、法案成立に対する強い抑止力など、二院制が政治に、特に政党政治に及ぼしている影響力を改めて認識させてくれます。

最後に選挙制度への提言があります。比例制度の廃止を現在の国会から求めるのは難しいかと思いますが、「1票の格差」是正から出発した制度改正は可能かと思います。ぜひ実現すべきですね。


4120041263参議院とは何か 1947~2010 (中公叢書)
竹中 治堅
中央公論新社 2010-05

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<目次>

序章 参議院の見方
はじめに/本書の課題と分析視角

第1章 内閣の鬼門—吉田茂と参議院
片山内閣から芦田内閣/第二次吉田内閣と第三次吉田内閣/第三次吉田内閣末期から第四次吉田内閣/吉田内閣から鳩山内閣

第2章 議長の時代—松野鶴平と重宗雄三
松野鶴平/重宗雄三

第3章 河野謙三の登場
河野謙三の叛乱/河野謙三議長と首相

第4章 五五年体制の崩壊と参議院
「ねじれ」国会の出現/連立内閣と参議院/自民党参議院議院の地位

第5章 「首相支配」と参議院—再び内閣の鬼門化
小渕恵三と参議院/参議院自民党の擡頭/小泉純一郎と参議院

第6章 再可決の時代
安倍晋三と参議院自民党/福田康夫と参議院/麻生太郎と参議院

第7章 参議院の役割
参議院の役割/参議院に対する評価/参議院の改革論について/参議院とは何か

2010年12月30日木曜日

NHK「無縁社会プロジェクト」取材班「無縁社会」

今年1月の放送は見なかったんですが、その後に放送された「無縁社会の衝撃」を見ていました。

地縁、血縁、社縁で囲まれているときには感じることはないかもしれませんが、だれもがいつか、一つ一つとこの縁から外れるときがくるのかと思います。新しい縁、関係縁をつくることは可能なんでしょうか。

読後にyoutubeで放送を見ました。映像は生の刺激を与えてくれますが、詳細が書かれた本を読むと感じ方が違います。

高野さん、若山さん、木下さん。

そして自分はどうなっていくのかな?

無縁社会無縁社会
NHK「無縁社会プロジェクト」取材班

文藝春秋 2010-11-12
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<目次>
"ひとりぼっち"が増え続ける日本
第一章 追跡「行旅死亡人」----わずか数行まとめられた人生
コラム 静かに広がる「直葬」
第二章 薄れる家族の絆----「引き取り拒否」の遺体の行方
第三章 単身化の時代----「生涯未婚」の急増
コラム 呼び寄せ高齢者
第四章 社縁が切れた後に----疑似家族に頼る人々
第五章 "おひとりさま"の女性たち----疑似家族に頼る人々
コラム 共同墓
第六章 若い世代に広がる「無縁死」の恐怖----ツイッターでつぶやく将来の不安
コラム 働き盛りの"ひきこもり"
第七章 絆を取り戻すために----二度の人生を生きた男

アルボムッレ スマナサーラ『怒らないこと—役立つ初期仏教法話1」

自分の至らなさを痛感させられる本です。内容は目次でわかりますのですべてコピペしました。

パーリ語には怒りについていくつかの言葉があるそうです。日本語でいうと、怨み、軽視する性格、張り合うこと、嫉妬、物惜しみ、反抗的、後悔、激怒。全て思い当たることばかり。

この人の本はもう少し読んでみたいです。



怒らないこと―役立つ初期仏教法話〈1〉 (サンガ新書)怒らないこと―役立つ初期仏教法話〈1〉 (サンガ新書)
アルボムッレ スマナサーラ

サンガ 2006-07-18
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  • 第1章 「怒り」とは何?
    • 「怒り」について誰も知らない
    • 誰も彼もが「怒りたい」
    • 人間は「怒り」と「愛情」で生きている
    • 「怒り」が生まれると「喜び」を失う
    • 「暗い感情」(dosa)が強くなると「怒り」(vera)になる
    • 世の中の破壊の原因は「怒り」
    • 仏教は感情を人格化しない
    • 「ゴキブリは気持ち悪い」のは自分のせい
    • 鶏にとってゴキブリはご馳走
    • 感情の物差しは人によって違う
    • 刺身は美味か?残酷か?
    • 自分を直せば、幸福に生きられる
    • 「私は正しい」と思うから怒る
    • 「私こそ唯一正しい」が人間の本音
    • 「私は間違いだらけ」だとわかると怒らない
    • 言葉は正しくない
    • 優しくしても、嫌われて当たり前
    • 努力はしても、結果は求めない
    • 怒る人々が思うこと
    • ののしられたら怒る
    • いじめられたら怒る
    • 負かされたら怒る
    • 盗まれたら怒る
    • 嫌なことを反芻してさらに不幸になる
    • くだらない妄想概念が怒りをつくる
    • エゴが妄想概念をつくる
    • エゴ→無知→汚れ→怒り
    • 怒り癖はなかなか取れない

  • 第2章 怒りが幸福を壊す
    • 拒絶のエネルギーが強烈になると…
    • 怒るのは仕方がないこと?
    • 「怒りの人生」に喜びはない
    • 人間は喜びなしでは生きられない
    • 怒りが私たちの命を脅かす
    • 「正しい怒り」は存在しない
    • 「殺してもいい」は成り立たない
    • どこまでも赦してあげてください
    • 怒りは自分を焼き尽くす「火」
    • 「怒り」が気づかないうちにからだを壊す
    • 病気がすぐ治る人、いつまでも治らない人
    • 怒る人は幸せの大泥棒
    • 怒りはすぐに伝染する
    • 支配者は危険な人種
    • 相手を倒す前に自分が壊れる
    • 「怒る人ほど頭が悪い」という真理
    • 怒り続けると「怒りそのもの」になる
    • 怒りの人間は動物以下

  • 第3章 怒らない人
    • いちばん強烈な罰、それは無視
    • 本当の「無視」は難しい
    • お釈迦さまを困らせた運転手
    • お釈迦様が与えた罰「ブラフマダンダ」
    • 自分で反省しなければ意味がない
    • 自分がした「悪いこと」を分からせる
    • 突然、人に殴られたらどうする?
    • 偉大な人ほど謙虚でいられる
    • 「面子」は醜い
    • アインシュタインの検挙
    • 怒ったら、怒らないこと
    • 脱皮のように「怒り」を捨て去る
    • 怒らない人だけが勝利者になれる
    • 壊れた鐘のようになれ
    • 怒る原因がないときは誰でも立派
    • どんな心で叱られても、怒らないこと
    • 何があってもびくともしない心をつくる

  • 第4章 怒りの治め方
    • 自分の心にある「怒り」に気づくこと
    • 怒りを「抑える」「我慢する」は大間違い
    • 怒りを観られた瞬間、怒りは消える
    • 怒ったら「自分は負け犬」と言い聞かせる
    • 動物の世界でも、強い者ほど怒らない
    • 負け犬の母親を持つ子供は不幸
    • 「怒らないこと」と「甘やかすこと」は違う
    • 本当の愛情や自信があれば話は通る
    • 「何をされても怒らない」を自分に課す
    • 正しい「平等」を理解する
    • 「生きがい」などにこだわらない
    • 人生を破壊するほどの問題なんてない
    • エゴは自分の足枷
    • 「自分は偉い」というエゴを捨てる
    • 「自分はダメな人」というエゴを捨てる
    • エゴを捨てれば自由になれる
    • 「他人に負けたくない」というエゴを捨てる
    • 自分がすべきことを精一杯するだけでよい
    • 小さな「成功」をつなげて人生をつくる
    • 怒りではなく「問題」をとらえる
    • 相手の怒りには「智慧」で勝つ
    • 攻撃には水晶玉のように対応する
    • 「きつく教えること」と怒りとは違う
    • やりたい放題の人には鏡を見せる
    • 笑えば怒りは消える
    • 笑える人ほど智慧がある
    • 智慧と理解がユーモアと幸せを生む
    • 智慧の笑い、無知の笑い
    • 「笑い」を目的にしてはいけない
    • 笑う力を鍛えると、世の中は面白い
    • おかしいことを見つけるのは簡単
    • 心を鎮めて状況を把握する
    • 怒らずにいられない人とのつき合い方
    • 他人が吐いたゴミを食べる必要はない
    • 「怒らないこと」は奇跡をもたらす
    • 平和を語る人が強者
    • 誰もが幸福に生きられる

神永正博「食える数学」

高校では理系で大学は文系だった私が学んだ数学は何だったんだろうと思わなくもないんですが、あれは数学のほんの入り口でしかなく、社会ではこんなにも「活躍」しているということがよくわかりました。もちろんその記述が理解できたかは置いておいて(笑)

目次にある「好奇心というエンジンを止めるな」という言葉とともに、数学の「おもしろさ」を子どもたちに伝えていきたいですね。


食える数学食える数学
神永 正博

ディスカヴァー・トゥエンティワン 2010-11-16
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<目次>
はじめに

序章 数学の役立たず
1 高慢と偏見
大日本専門バカタイトルマッチ
2 リクツをこねるな、ツクリたまえ!
悲しい酒/わがまま博士の大冒険

第1章 役に立つ数学入門
1 代数学・整数論
因数分解についての素朴なギモン/Suicaと改札の「ないしょばなし」/インターネットでお買い物
/解けなきゃ怖くない/RSA暗号/電子署名/間違いがわかるバーコード/間違いを正すQRコード/誤り訂正符号
2 微分方程式
Tsunamiの恐ろしさ/非線形を見てみよう!/孤独なランナー ソリトンの謎/素晴らしきエンジニア魂
3 フーリエ解析
犬笛と楽器/三角関数登場/フーリエ解析でお宝さがし/波がうまく測れない/ウェーブレット
4 確率論・統計学
迷惑メールを見分けるには/ベイズの定理/ベイジアンフィルタ/統計で野球に勝つ方法/保険・年金をデザインする/アクチュアリー試験とは

第2章 どの数学が好きですか?
1 絵にならない学問
2 「数学」を定義する
数学IV/数学科数学
3 数学の耐えられない重さ
食えなくてもいいですか/数学科数学のキモ/その数学、厳密につき/絶対的な正しさということ
/なんでもかんでも一般化
4 This is IT.
情報科学の理論≒数学/日米共通のある事実
5 限りなく数学らしい数学
ご利益第二主義/数学者の意見
メモ—学習指導要領の主要部分—

第3章 数学者ではない人のための数学
1 「グラフ」という考え方
It’s a small world./人間関係が見えてしまう時代/見えないシグナル/ビジネス顕微鏡
2 サバイバルナイフとしての数学
文系こそ数学を!/野生の問題
3 教育の現場から—工学部の数学教育
マセマティカをどう使うか
講義はもっとおもしろくできる
1 ゴールの設定
2 体を動かす
3 専門科目とのリンク
おすすめ教科書

終章 アカデミックスマートからストリートスマートへ
1 見る前に跳べ!
数学は体育/止まるより進むほうがラク。/挽回のチャンスは、あちこちにある/いきなり勉強法/本物を相手にしよう
2 好奇心というエンジンを止めるな
ものわかりが悪くたっていいじゃないか/ちょっとヘンな子でも大丈夫/「学校の勉強がつまらない」という才能
3 やってみなはれ
誰でも楽しめる数学/統計は大人の総合学習/離散数学への招待/数学の美しさについて

クリスマス

この12月はいろいろと行事があったので、気がつくともう年の瀬という気分です。

さて、今年のクリスマスも例年どおり、アドベントカレンダーに毎朝玉をかけて指折りその日がくるのをまっていました。




昨年との変化は、、、ちょっとしたお菓子と一緒に赤い玉をテーブルの上に毎朝置いておくんですが、ふたりともそのお菓子にあまり執着しなくなりましたね。これまではお菓子を食べたい一心で早起きをしていたんですが、今年はそれを食べる前に本を読み始めたり、書き物をしたりと、、、アドベントは二の次のようでした(笑)

それでもサンタを信じている二人は、24日の夜、サンタを迎える準備をしていました。長旅で疲れているサンタさんに少し休んでいってもらおうと、ルイちゃんはお菓子を、レイナちゃんは熱いコーヒーをつくりラップをかけデーブルの上に置きました。そして手紙を書きました。二人の合作のようです。



サンタさんへ。
メリークリスマス、
プレゼントありがとう。
とても、うれしいよ。
サンタさん、プレゼントみるけどきょうといくから
みえるけどあそべるかはわからないけど
がんばってはやおきするね。
くつ下は、↑においてあるよ。おつかれさま。


朝起きてみると、手紙には thank you の文字、コーヒーカップは空に、そしてお菓子の包みだけが残っていました。(笑)

2010年12月11日土曜日

今井むつみ「ことばと思考」

ことば、言語、母語、その違いによって人の思考、物事の捉え方に違いがあるのか。色や助数詞、左右、時間、文法上の性、いくつかの視点でわかりやすく述べてあります。

「ことば」を話さない赤ちゃんを使った実験は興味深かったです。この時期のコミュニケーションは重要ですね。

普段、こどもと接していると、こちら(親)が発することばに、判断や見方が影響される様子、引きずられる様子がよくわかります。言い方ひとつって感じです。いろんなことばを吸収し、その使い手となってほしいですね。

ことばと思考 (岩波新書)ことばと思考 (岩波新書)
今井 むつみ

岩波書店 2010-10-21
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<目次>
序章 ことばから見る世界—言語と思考
第1章 言語は世界を切り分ける—その多様性
第2章 言語が異なれば、認識も異なるか
第3章 言語の普遍性を探る
第4章 子どもの思考はどう発達するか—ことばを学ぶなかで
第5章 ことばは認識にどう影響するか
終章 言語と思考—その関わり方の解明へ

2010年12月10日金曜日

福沢諭吉「文明論之概略」

その昔、原書は読まずに岩波新書のこちらを読み進め、途中で早々と挫折したことを思い出しました。

文明論之概略を読む 上 (岩波新書 黄版 325)文明論之概略を読む 上 (岩波新書 黄版 325)
丸山 真男

岩波書店 1986-01-20
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この年になって初めてこの「文明論之概略」を手にとり、その文脈の爽快さ、面白さに一気にひきこまれてしまいました。

ある命題を示した後、それを「証さん」といっていくつものたとえ話を繰り出し、説得を試みるというスタイル。ことばによる合意、「衆議」を「習慣」とすることを説いた、現在にも通じる普遍性。

「ビジネス書」とでも言える古典です。付箋を張りすぎました。その一部をメモします。でもやっぱり原書を通読したほうが面白いですね。

文明論之概略 (岩波文庫)文明論之概略 (岩波文庫)
福沢 諭吉 松沢 弘陽

岩波書店 1962-11
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<目次>
第1章 議論の本位を定る事
第2章 西洋の文明を目的とする事
第3章 文明の本旨を論ず
第4章 一国人民の智徳を論ず
第5章 前論の続
第6章 智徳の弁
第7章 智徳の行わるべき時代と場所とを論ず
第8章 西洋文明の由来
第9章 日本文明の由来
第10章 自国の独立を論ず

  • すベて事物を詮索するには、枝末を払いてその本源に遡り、止る所の本位を求めざるべからず。
  • 人民の会議、社友の演説、道路の便利、出版の自由等、すべてこの類の事に就て識者の眼を着する由縁も、この人民の交際を助るがために、殊にこれを重んずるものなり。
  • 高遠の議論あらざれば、後進の輩をして高遠の域に至らしむべき路なし。
  • 昔年の異端妄説は今世の通論なり、昨日の奇説は今日の常談なり。
  • 人間交際に就ては、猜疑嫉妬の心深しといえども、事物の理を談ずるときには、疑を発して不審を質すの勇なし、、、、これを半開と名く。
  • 自由の気風はただ多事争論の間にありて存するものと知るべし。
  • 物ありて然る後に倫あるなり、倫ありて然る後に物を生ずるにあらず。憶断を以て先ず物の倫を説き、その倫に由て物理を害する勿れ。
  • 開闢の初より今日に至るまで、あるいはこれを試験の世の中というて可なり。
  • 事物を詮索すれば、その働の原因を求るに付き大なる便利あり。
  • 衆論は必ずしも人の数に由らず、智力の分量に由て強弱あり、人々に智力ありといえども、習慣に由てこれを結合せざれば衆論の体裁を成さず
  • 習慣久しきに至れば第二の天然と為り、識らず知らずして事を成すべし。
  • 人の智恵は夏の草木の如く一夜の間に成長するものにあらず。たといあるいは成長することあるも、習慣に由て用るにあらざれば功を成し難し。習慣の力は頗る強盛なるものにて、これを養えばその働に際限あるべからず。遂には私有保護の人心をも圧制するに足れり。
  • 利を争うは即ち理を争うことなり。
  • 習慣を変ずること大切なりというべし。
  • 知りてこれをいわざれば際限あるべからず。あるいはたまたま十に二、三の誤解あるも、なおいわざるに優れり。二、三の誤解を憚りて、七、八の智見を塞ぐの理なし。
  • 彼も一時一処なり、此も一時一処なり。到底、世の中の事に、一以てこれを貫くべき道はあるべからず。ただ時と処とに随て進むべきのみ。
  • 今日の有様にて、世の文明を進るの具は、規則を除て他に方便あることなし。
  • 故に人間の交際に於て、あるいは政府、あるいは人民、あるいは学者、あるいは官吏、その地位の如何を問わず、ただ権力を有する者あらば、たとい智力にても腕力にても、その力と名るものについては、必ず制限なかるべからず。
  • 学者もし人民同権の本旨を探て、その議論の確実なるものを得んと欲せば、これを他に求むべからず、必ず自らその身に復して、少年の時より今日に至るまで、自身当局の経験を反顧して発明することあるべし。
  • いずれにも、その局に当たらざれば、その事の真の情実は知るべからざるものなり。

2010年12月5日日曜日

Sat, Dec 04 2010 Tweet

  • 14:10  浅草寺、にぎやかです!
  • 16:13  子供達はスカイツリーを見ながら、ローラー滑り台を楽しめます。 (@ 大横川親水公園(業平側)) http://4sq.com/b25ByS
  • 16:16  スカイツリー、よくもまあこんなところに建てましたね。
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2010年11月29日月曜日

Sun, Nov 28 2010 Tweet

  • 12:29  I'm at 国立代々木競技場 第一体育館 (神南2-1-1, 渋谷区). http://4sq.com/adypEc
  • 12:33  今日は子供たちの体操祭です。秋晴れです。逆光だ〜
  • 15:33  サンタの御一行に出会いました!
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2010年11月21日日曜日

Sat, Nov 20 2010 Tweet

  • 11:55  さて、子供のお迎えに行きますか〜
  • 12:13  日差しがあって、温かいです。子供たちは薄着でも平気らしい
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2010年11月16日火曜日

映画「うつし世の静寂に」



川崎市宮前区初山を舞台としたドキュメンタリーです。

そこには、神や自然への祈り、土との生活、さまざまな伝統を受け継いできた生活がありました。一つ一つの場面にいろんなことを感じます。


閻魔様が祭られたお堂を掃き清める場面。

無尽講や念仏講、十三仏講で毎月、持ち回りで一軒の家に集まり、掛け軸を上座にして座り、先祖への思いを馳せ、今なお受け継いでいる家々のつながり。

寺を出発し、檀家だけでなくかつては遠くの家々を回ったという「巡り地蔵」。

家の縁側のそばに置かれた地蔵に手を合わせる子ども。

土とともに生きる生活。

谷戸に開かれた田んぼの畦、クロ付けを、鍬一本でもくもくと作り上げるお百姓。

泥田の底にいれられた竹。

人がいなくなった谷戸に訪れる静寂、蛍、蛙の声、うつし世。

100年前の神社合祀令で神社とともに移らざるを得なかった「獅子舞」。

戦争での断絶。

夜を徹しての40日間の練習。

60年前の舞手。

かつての「祈り」の場。

伝統の復活を見守る人。

100年振りに神社跡で行われた三世代による舞の奉納を終え、森を降りていく人々の表情。


ラストシーンに映し出される、人々のこの表情が素晴らしいです。

増えていく「新住民」は、土地を造成し、森を切り開き、田畑をつぶし、新しい家々、そして新しい生活を作っていきます。古いしきたりへの関心は失われます。そんな中で、その風土を受け継ぎ、その土地に生き、人生の時間をともにした人たちの、次の世代に伝えて行こうとする思いや祈りが響きます。




私も今から30数年前に田舎の「獅子舞」の舞い手でした。毎晩、神社の境内に集まり、練習用の舞台となる地面に引かれたござの上で、のちには本番用の演台の上で、鈴と軍配を持ち、笛と銅鑼の音とともに、大人2人がそれぞれ演じる獅子2匹を相手に練習したものです。夜の境内は子供心には独特な雰囲気でした。終わった後、いつもチョコのお菓子とジュースをもらっていたのを覚えています(笑)。遠く離れてしまったので私はそれを伝える役割はできませんが、たしか戦前から続いているこの獅子舞は今でも行われています。

祖父母の世代から受け継いだことを、自分たちの次の世代にどう伝えるか、そんなことを考える年になってしまったのかもしれませんね。

2010年11月15日月曜日

福沢諭吉「福翁自伝」

本棚の奥底から引っ張りだしました。20年前に買った文庫本はさすがに色あせていますが、これを再読。

おそらく2・3度くらいは読んでいるかもしれません。そのときの自分の年齢や積んできた経験なんかで、感じ方や理解の仕方が違うんでしょうね。今回はとても面白く、何度も共感しながら読むことができました。

今ではネット上で全文が読めます。

本を買った頃とは隔世の感ですが、あの頃を思い出しながら読むこの紙の本は手放せないですね。

新訂 福翁自伝 (岩波文庫)新訂 福翁自伝 (岩波文庫)
福沢 諭吉 富田 正文

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Sun, Nov 14 2010 Tweet

  • 11:54  歩道の落ち葉を踏みながら〜歩いてます
  • 11:58  #nowplaying America - West side story
  • 16:47  自転車に乗りたい、とのことで子供たちとこれから遊びに〜
  • 16:56  I'm at 美しが丘公園. http://4sq.com/6Ziw1f
  • 16:57  17:00で閉館でした! (@ ロケットハウス) http://4sq.com/bV4J4a
  • 17:19  赤ちゃんを抱っこしながら、もう一人の子供の自転車を支えているママあり。頑張って〜! #kodomo
  • 17:25  今宵は上弦半月
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2010年11月14日日曜日

紅葉


普段の帰宅時はすっかり暗いので気がつかなかったんですが、近所の街路樹もすっかり色づいていました。


歩道にも落ち葉がいっぱいです。そういえば、子どもたちは、この大きな葉にペンで顔を書いてあちこちに貼ってたな〜。


子どもたちと、落ち葉を山のように集めて、投げ合いっこして遊びました。



二人の自転車に「並走」して公園めぐりをしてたんですが(笑)、その公園で椎の実をふるまってくれました。


ふれあいフェスタ

小学校のふれあいフェスタをのぞいてきました。小学校にもすっかりなれた風の園児のルイちゃんに初参加のパパは引率され、校舎内を巡ります。

回った順に、、

羊毛ボールづくり
スアイムづくり
折染めづくり
ゲームコーナー(輪投げ、缶積み、時間あて、記憶ゲーム)
ストラックアウト

ほかにも、縄跳びやソフトボール投げなど。ルイちゃんはなかなか器用にこなしてました(笑)

生徒たちは、低学年は高学年と、その他はクラスの仲間とそれぞれ班を組み、順序を決めて回っていたようです。

準備は先生や委員のママたち。伝承あそびのコーナーにいたのは地域の人かな?そこそこ人手をかけたお祭りでした。未就学児も参加できる、というこうで地域にもチラシでお知らせしているイベントですが、なかなか難しい取組ですね。

2010年11月12日金曜日

佐高信「福沢諭吉伝説」

目次からもわかるように、さまざまな人との逸話と、福沢が書き残した言葉から、彼の人物像にせまる内容です。

松下竜一、増田栄太郎、朝吹英二、中江兆民、馬場辰猪、小泉信三、野呂栄太郎、北里柴三郎、長与専斎、森林太郎、緒方洪庵、橋本左内、松永安左衛門、小林一三、池田成彬、早川種三、犬養毅、尾崎行雄、岩崎弥太郎、石河幹明、金玉均 などなど

「平熱の思想家」と表現される「福沢精神」の生き様が随所に現れています。ミルクビンの話は印象深いです。細かなことへのこだわりと、ユーモアをもっての辛辣な批判。

これまた、積ん読から引っ張ってきました。

福沢諭吉伝説福沢諭吉伝説
佐高 信

角川学芸出版 2008-10-16
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<目次>
第一章 故郷、中津でのシーソーゲーム
第二章 又従弟、増田宋太郎
第三章 福沢諭吉と増田宋太郎の交錯
第四章 中江兆民と福沢諭吉
第五章 洋学紳士、馬場辰猪
第六章 北里柴三郎を助ける
第七章 適塾の青春
第八章 福沢精神の体現者、松永安左衛門
第九章 福沢に批判的だった池田成彬
第十章 福沢門下の三人の“神様”
第十一章 「脱亜論」と金玉均
おわりに

2010年11月9日火曜日

ロバート・ライシュ「勝者の代償−ニューエコノミーの深淵と未来」

2002年に翻訳が出された本です。

消費者として生活者として、良い・悪いの判断ではなく、利便性や利益、報酬を求める合理的な判断を積み重ねていく中で、到達し、これからも進もうとしている世界。終わりのない仕事、コミュニティの解体、家族の崩壊、選別、不平等。

2010年の今の日本もこの流れにしっかりとたどりついているような気がします。Part2のニューライフの部分はしみじみと感じました。最後にいくつかの提案がありますが、、難しいですね。既得権益を手放させるにはよほど大きな社会的合意を得るか、大きな変革を行うかでしょうか。

これまた積んでいた本。メモを残します。

勝者の代償―ニューエコノミーの深淵と未来勝者の代償―ニューエコノミーの深淵と未来
ロバート・B. ライシュ Robert B. Reich

東洋経済新報社 2002-07
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<目次>
Part 1 ニューワーク

第1章 すばらしい取引の時代
本当に欲しいもの/いかなる所からでも/最高の品質を最も安い価格で

第2章 技術革新の精神
ネオ・ラッダイト運動の誤り/より良く、速く、安くすることの必要性/技術革新の論理/ブランドの新しい役割/信用の脆さについての注意書き/大と小/粘着性を必死に追い求める/究極の粘着性/復習ー技術革新か、さもなくば死か

第3章 変人と精神分析家
変人たち/精神分析家/企業家精神全体/情報の仲介から知識の仲介へ/相互学習/誠実性と市場性に関する注意書き

第4章 忠誠心の消滅
不忠実の新論理/その帰結/私たち(アメリカ人)が海外でしていること/忠誠が報われるとき/忠誠が異常に/何に対する忠誠心か/誰に対しての責任か

第5章 雇用の終焉
雇用の起源/雇用のルール/雇用の次に来るもの/完全な一回り?/復習ー新しい働き方とは何か

Part 2 ニューライフ

第6章 人々を一生懸命働かせるもの
問題とは?/確かに、それは問題である/世帯所得の維持/「干し草」を作るということ/スピードの維持/より多くのお金で稼ぐ/一生懸命に働き生活を豊かにする

第7章 自分を売り込む
個人的な人脈がさらに重要になる理由/人脈の活用/政治的な人脈/人脈を持たないもの/名を揚げること/競争に身を投じる/勝者がすべてを得るのではない理由/市場指向の男女

第8章 ものすごく縮んでいく家族
家族の大きな変化/大圧縮/考えられているほどの道徳的危機ではない/外注される家族/最後に家族に残されたもの

9章 気配りへの支払い
なぜ人とのふれあいが大切なのか/もっと気配りを買うか買わないか/甘やかされるための支払い/気配りの介護か養護の介護か/新たな格差

第10章 商品としてのコミュニティ
新しい集団/選別メカニズム/居住地による選別/学校による選別/大学による選別/リスクによる選別/求愛動作としてのリーダーシップ/セールスマンとしての行政統治/復習ー選別されたコミュニティ

Part 3 選択

第11章 個人の選択
とにかく本当に欲しいものは何?/復習ー大きな変化/自己認識/時間の管理/簡素化

第12章 社会の選択
大きな選択/工業化時代における大きな選択/ニューエコノミーの大きな選択/新しい社会バランス/三つの会話

  • ニューワークがこれまでの仕事と最も違うことは、すべてをより良く、速く、安く行うことへの圧力が急激に高まっていることである。
  • 「最大の」企業とは、信用の経済性を、最大限に享受しているブランドであり、それが大きな利益と高い市場価値を生み出す。
  • ニューエコノミーの第1法則は、選択が広がっているということ、そして、買い手が取引相手を替えてより有利な取引を得ることがこれまでよりもずっと簡単になっているということである。第2の法則は、そのような選択の幅と切り替えの容易さが、すべての売り手をより不安定にし、そのポジションを競争者に対してより脆弱なものにしているということである。そしてこれが技術革新に拍車をかける。
  • 経済に加える実際の価値は、彼らの想像力に由来する。創造的労働者
  • 雇用の次に来るもの 安定した仕事の終わり。努力の継続の必要性。不平等の拡大。
  • すべての社会においてあまり恵まれていない人々が最も必要としているものに対する費用負担が、彼ら自身により直接的に降りかかってきている。これが選別メカニズムの究極の結果なのである。
  • 不確実性の増大、不平等の拡大、選別の強化、競争の激化
  • 新しい社会的バランス 急激な経済的ショックから人々を守る。繁栄の輪を広げること。最も必要な人に気配りが与えられること。選別メカニズムを逆にする。

2010年11月8日月曜日

Sun, Nov 07 2010 Tweet

  • 09:54  11/7「よこはま地産地消フォーラム2010」やってます。 (@ アートフォーラムあざみ野) http://4sq.com/94A317
  • 10:59  赤瀬川原平写真展「散歩の収穫」今日まで。子供と見てきました。楽しめます。 #kodomo
  • 13:02  図書館に寄った後、地区センターまつりで、びゅんびゅんゴマ作りに参加。お昼は遠いw #kodomo
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2010年11月6日土曜日

Fri, Nov 05 2010 Tweet

  • 07:33  さっき、ゆれたね
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2010年11月4日木曜日

Wed, Nov 03 2010 Tweet

  • 17:14  点灯式とクリスマスライブ!
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2010年11月3日水曜日

久繁哲之介「地域再生の罠−なぜ市民と地方は豊かになれないのか?」

  
通勤で使っている鉄道の沿線の町に対して、もちろん自分の住んでいる町もそうですが、よく思うんですよね。見た目だけなので何とも評価はできないんですが。

副題に「市民」とあるように、地方だけではない、都市においても有効な、日常では関わりを避けている論点を示してくれます。

まちって5年、10年でジワリと変化してきます。気がついたときに流れを変えようとしても莫大なエネルギーが必要です。


地域再生の罠 なぜ市民と地方は豊かになれないのか? (ちくま新書)地域再生の罠 なぜ市民と地方は豊かになれないのか? (ちくま新書)
久繁 哲之介

筑摩書房 2010-07-07
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<目次>
第1章 大型商業施設への依存が地方都市を衰退させる
宇都宮市に移住して日本一のバーテンダーに輝いた女性/宇都宮市で大型商業施設の撤退が止まらない/あの109も4年弱で撤退/市民の行動や会話が都市盛衰の行方を示す/宇都宮109で聞いた女性顧客の会話/顧客の本音は机上に届かない/アンケートの8割は、結論が事前に決まっている/宇都宮109撤退3つの理由/模倣品は本物に手が届かない状況でのみ価値がある/109が撤退してなおも大型商業施設を造りたい/地方から百貨店が消える/失敗には目を向けない、責も問わない/神を見下す高層ビルは空きだらけ/ないものをねだり、地域にある資源には無関心/長野市との違いは「地域にある資源を愛する心」/箱物の撤退・建設に、マスコミと専門家は冷静な対応を/ないものねだりは止めて、地域にある資源に光をあてよう
第2章 成功事例の安易な模倣が地方都市を衰退させる
商店街再生/なぜ歩行者ゼロでも成功事例なのか/成功事例集は提供者志向のプロパガンダ/モデル地区を褒めそやす提灯もち/顧客も売り手も少なすぎて困っている商店街は、そもそも必要か/自治体は商店街の「選択と集中」を/イベントは交流のきっかけを創り、次に繋げる/箱物だけレトロ化しても商店は利用されない/車優先空間が空き店舗をさらに増やす/金融支援だけの空き店舗対策にチャレンジしたい市民はいるのか/リスク高いチャンレンジショップは「曜日毎テナント、週末起業」から/商店街再生へ4つの提案/松江を「カフェの街」にしよう/ボエーム憧れの聖地は「花の都」に進化する/すでに地域にある資源に「気がつく」
第3章 間違いだらけの「前提」が地方都市を衰退させる
スローフードを核とした交流・コミュニティ/「食のグルメ化・ブランド化」は競争の厳しいビジネス/ブランド化で豊かになれるのは一部の産業者だけ/関さば、小樽3点セット/消費者は飲食店も「ノーブランド(無印)」を好む/散策者はいても、飲食店利用者は少ない「ぱてぃお大門」/集客が売上に結びつかない/福島でおやじが「今時の若者は、なよなよしてる」と嘆く/福島で若者が「おやじの論理」を呆れる/若者は「自宅でまったり」が大好き/飲食店の顔で質がわかる/おやじ視線のない空間が大人気/フィットネスクラブは少し痩せてから行く場所/インサイト/画一的なおやじ色に染まる地域はさらに衰退
第4章 間違いだらけの「地方自治と土建工学」が地方都市を衰退させる
間違いだらけの「地方自治と土建工学」/自治体固有の風土・文化/地方盛衰は自治体次第/自治体改革の方法/首長の意欲が役所を変える/待っていれば降りてくる情報に依存する自治体/市民の足は切り捨て、駅前開発を進める岐阜市/公共交通は「赤字でも残す」高岡市、「赤字だから切る」岐阜市/鉄道廃線後の街は著しく衰退する/人より自動車が優先される都市は必ず衰退する/「連携」は他人には求めるが、でも実行は大の苦手/全館消灯された市役所の内と外/連携すれば一つの取り組みで複数の目的を実現できる/役所の郊外移転と、街中衰退の因果関係/成功事例は土建工学者自らが描いた理想郷/コンパクトシティとは何か/コンパクトシティ先進地の富山市も繁華街は著しく衰退/市民はコンパクトシティには反対か無関心/西欧とライフスタイルが違う日本でコンパクトシティ模倣は無謀/成功事例「ネーミングライツ」にも飛びつく/2400万円のネーミングライツで効果はあるのか/心の欠落こそ最大のリスク
第5章 「地域再生の罠」を解き明かす
「地域再生の罠」を解き明かす/上勝町の「葉っぱビジネス」は1980年代後半には注目されていた/人の心を捉えるソフト事業は持続可能な活性化を導く/稀にある本当の成功事例は模倣が困難/心の空洞化が引き起こす「街中の空洞化」/暴走する土建工学者/地域づくりの「仕組み」そのものを変えよう/ウォークマン開発秘話/市民志向な地域づくりへ
第6章 市民と地域が豊かになる「7つのビジョン」
7つのビジョン/お金を届けるボランティア、心を届けるボランティア/需要創造の鍵は「市民の不満」にあり/ワーク・ライフ・バランスは公益に繋がる/市民の地域愛と交流を育む地域スポーツクラブ/アルビレックスが新潟の若者を変えた/市民に地域を「愛してもらう」には/「市民憩いの場」だった甘党たむら/市民が「余計なお金と気を使わない居場所」を創る/口コミで賑わった甘党たむら、口コミで撤退した宇都宮109/あなたが幸せだと、私も幸せ/私益ばかり考えると街も店も衰退する/地域再生の目的は「市民の幸せ」か「地域の成功」か/市民の心、ライフスタイルが先に尊重される地域づくり
第7章 食のB級グルメ化・ブランド化をスローフードに進化させる──提言①
誤用される「食と低未利用地」/街の賑わいは飲食店数に比例/需要を吸収するだけの大資本店/需要創出型飲食店を創る/農産物「加工品」直売所を「憩いの場」に/地域独自の味をコンビニ任せでいいのか/B級グルメをスローフードに進化させる久留米市/市民が主役になれる「食の八十八カ所巡礼の旅」/産業者に「自立、顧客志向」を促す/「子供たち憩いの場」が地域愛を高める/スローフードは大資本チェーン店の進出を阻止できる
第8章 街中の低未利用地に交流を促すスポーツクラブを創る──提言②
なぜ皇居周辺の銭湯利用客は増えたのか/低未利用地の活用を問いなおす/箱物需要創出と雇用創出も期待できる/交流空間は既存ストックを活用/市民の街中回遊を仕掛ける/人の普遍的ニーズを叶えると街は賑わう/郊外住宅地に高齢者クレーマー/地域全体の利益へ「戦略的な赤字施設」を創る/「フリー」の仕組みを創る
第9章 公的支援は交流を促す公益空間に集中する──提言③
青森駅前にも市民の「電車待ちの居場所」/アウガは戦略的な赤字施設/公益空間は利益が出ない/公的支援の選択と集中/商店街「所有と経営の分離」の光と影/公益基準の税制で「シャッター商店」は減る/専門家が机上で作る地域から「市民が現場で創る地域」へ/商店街を市民の「物語消費の場」に/私益追求者が公益に目覚める

  • Iターンを志す魅力は、お金ではなく、地域のもつ文化や市民の営みにある
  • 地域再生の施策は、「提供者側の中高年男性」だけで策定されることが常態化している。ここに地域衰退の元凶がある。
  • 公共施設は利用率がどんなに低くても、わずかでも利用者がいるがゆえに、検証の論点は「失敗か否か」で初めても「今後も必要か否か」になりがちだ。
  • 地域再生の新施策は、地域衰退原因を社会現象(少子高齢化、車社会、商業施設郊外化など)だけの責とみなし、現行施策の問題・不適切さが問われることはほとんどない。
  • 開業時とイベント時は賑わう 持続不能
  • モデル地区
  • 需要側も供給側も、必要性をあまり感じていないものに支援が必要なのか?
  • 商店街再生は企業再生と同じように「選択と集中」が不可欠、その判断は現場ではなく自治体が行うべき
  • 人優先空間
  • 同じ志をもつ士
  • 前提の誤り
  • 地域産品を高く・多く売ろうとする考えをあらため、市民の交流を促す場として野菜直売所を位置づけなおす
  • 地方盛衰は自治体次第
  • 自治体固有の風土・文化の改革には、「役所責任の明確化」と「市民視線からのわかりやすさ」の2点が必要。この2年は、行政施策に無関心だった市民が協力や共感を寄せる原動力になる
  • 7つのビジョン
  • 市民同士の交流、世代間交流を促す仕組み
  • 市民に愛される「地域づくり」とは、市民が優しく包み込まれる空間と時間を創出することではないだろうか。換言すれば、交流の「居場所づくり、機会づくり」である。つまり、地域再生の本質は「交流、心の再生」にあると思う。
  • 市民が余計なお金と気を使わない居場所を創る
  • 子どもの時から、地域食を媒介に大切な仲間と至福の時間を過ごす経験を通じて、地域愛を育んでいる。この地域愛は、飲食店など産業や地域にも効果が波及する。
  • 市民の「歩く意欲」は、公益空間の魅力に比例する
  • 入り口をフリー(無料)にする仕組みが現代の消費者から強く支持されている。
  • 「地方への大資本の広告や店舗の浸食」は、地方都市を画一的な風景にする元凶である。目先の広告料は低くても、地元市民の「心ある物語・作品」を採用することが重要

Tue, Nov 02 2010 Tweet

  • 21:38  さて、帰宅! #nowplaying Happy - THE ROLLING STONES http://j.mp/clXWnS
  • 21:45  そういえば、明日、クリスマスツリーを飾るっていってました。もうそんな季節か〜
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2010年11月1日月曜日

ゴッホ展のアートパズル

二人をつれて新国立美術館のゴッホ展。

日曜日の午後ということで混雑していましたが、小さな二人は人だかりの隙間を見つけて果敢に絵の前面に出て行きます。説明書きを読んで、「これ何かな〜」とか「どうやって書いたのかな〜」とか「ジャガイモは何個あるのかな〜」と。うるさいんです(笑)

ゴッホがパリを訪れてからの絵は、いつも目にするあの色彩ですが、実物を見るときれいですね。きらきら輝いていました。強烈な青と黄色。

「サン=レミの療養院の庭」「アイリス」




さて、出口のショップで二人がお小遣いを出してかったものは、、、
ガチャガチャで出てきたアートパズル!


これが一番、楽しかったかもしれません(笑)二人にはすこし難しかったようですが、寝る間を惜しんでがんばりました。

Sun, Oct 31 2010 Tweet

  • 10:03  子供を連れて眼科へ。今日はけっこう待ちそうw #kodomo
  • 13:54  I'm at 乃木坂駅 (南青山1-25-8, 港区) w/ 4 others. http://4sq.com/7QgYAv
  • 14:04  ゴッホ展。子供たちも楽しめます。中学生以下は無料です。 (@ 国立新美術館 (THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO) w/ 2 others) http://4sq.com/5sHsoG
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2010年10月27日水曜日

P.F.ドラッカー「ネクスト・ソサエティ−歴史が見たことのない未来がはじまる」

大きな流れが、ネクスト・ソサエティの到来である。若年人口の減少であり、労働力人口の多様化であり、製造業の変身であり、企業とそのトップマネジメントの機能、構造、形態の変容である。

8年前に書かれた「はじめに」の一文は現在でも生きています。この本は2000年前後に書かれた記事を集めたものですが、いろいろな視点を提示してくれます。

「プロフェッショナルの条件」の方が読みやすかったかな。

これまた積んでいた本。メモを残します。


ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまるネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる
P・F・ドラッカー 上田 惇生

ダイヤモンド社 2002-05-24
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<目次>
第1部 迫り来るネクスト・ソサエティ
第1章 ネクスト・ソサエティの姿
第2章 社会を変える少子高齢化
第3章 雇用の変貌
第4章 製造業のジレンマ
第5章 企業のかたちが変わる
第6章 トップマネジメントが変わる
第7章 ネクスト・ソサエティに備えて

第2部 IT社会のゆくえ
第1章  IT革命の先に何があるか?
第2章 爆発するインターネットの世界
第3章 コンピューター・リテラシーから情報リテラシーへ
第4章 eコマースは企業活動をどう変えるか?
第5章 ニューエコノミー、いまだ到来せず
第6章 明日のトップが果たすべき五つの課題

第3部 ビジネス・チャンス
第1章 起業家とイノベーション
第2章 人こそビジネスの源泉
第3章 金融サービス業の危機とチャンス
第4章 資本主義を越えて

第4部 社会か、経済か
第1章 社会の一体性をいかにして回復するか?
第2章 対峙するグローバル経済と国家
第3章 大事なのは社会だ―日本の先送り戦略の意図
第4章 NPOが都市コミュニティをもたらす

  • 知識労働者にとって重要なことは、第1に組織が何をしようとしており、どこへ行こうとしているかを知ることである。第2に、責任を与えられ、かつ自己実現することである。もっとも適したところに配置されることである。第3に、継続学習の機会をもつことである。そして、何よりも敬意を払われることである。彼ら自身よりも、むしろ彼らの専門分野が敬意を払われることである。
  • ネクスト・ソサエティにおける企業とその他の組織の最大の課題は、社会的な正当性の確立である。すなわち、価値、使命、ビジョンの確立である。
  • ネクスト・ソサエティにおいては、まさにトップマネジメントが組織そのものである。他のものは、すべてアウトソーシングの対象となりうる。
  • 知識を基礎とする新産業の成否は、どこまで知識労働者を惹きつけ、留まらせ、やる気を起こさせるかにかかっている。
  • 第五に、CEOたる者は、みながともに生産的に働けるようにすることを考えなければならない。
  • 体系としてのイノベーションで重要なことは、事業、人口、価値観、科学技術の世界で、すでに起こった変化を体系的な作業によって見つけることである。それらの変化をチャンスとして捉えることである。そのために、機能に属するものを廃棄することである。
  • NPOには収益という評価基準がないからこそマネジメントが必要になる。大事なことは使命と活動を明確に定義し、継続的に評価していくことである。そして金銭的な報酬ではなく、責任と成果に満足を見出すボランティアを惹きつけ、留める方法を知らなければならない。
  • 成果をあげるのは指揮者の対人能力である。
  • 優れた組織をつくりあげる鍵は、働き手の潜在能力を見つけ、それを伸ばすことに時間を使うことである。
  • 市場の審判がない以上、それに代わるものとして使命の絞り込みと成果思考が不可欠である
  • 今日われわれに課された課題は、都市社会にかつて一度も存在したことのないコミュニティを創造することである。それはかつでのコミュニティとは異なり、自由で任意のものでなければならない。それでいながら、都市社会に住む一人ひとりの人間に対し、自己実現し、貢献し、意味ある存在となりうる機会を与えるものでなければならない。
  • 知識社会においては、企業は生計の資を得る場所であっても、生活と人生を築く場所ではありえない。それは、人に対して物質的な成功と仕事上の自己実現を与えるし、またそうでなければならない。しかしそれは、あくまでも機能を基盤とする一つの社会であるにすぎない。職場コミュニティの限界
  • NPOが答え 新たな人間環境としての都市社会にコミュニティをもたらす

2010年10月26日火曜日

Mon, Oct 25 2010 Tweet

  • 08:02  田園都市線、微妙な遅れ、ですw
  • 21:01  娘「手を洗ってきたよ!ママ、一年ぶりに会えたね〜」ママ「歯を磨いて、トイレにも行っておいで〜」一つ年をとったつもりで背伸びをして歩いている娘は「え〜!ママに二年も会えないのか〜」寝るまで何年かかるのやらw #kodomo
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2010年10月25日月曜日

Sun, Oct 24 2010 Tweet

  • 13:51  揺れてます!
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2010年10月24日日曜日

Halloween


文庫のハロウィンが今年もありました。というか委員のママたちが時間をかけて準備した本番がとうとうやってきた〜という感じです!

今年は参加者をちょっと減らそうと、「文庫の会員限定」としたんですが、、、会員になれば参加できるんですが、、、

好天に恵まれて集まった160人を超える!小学生や園児たちが思い思いに着飾って集まってきました。保護者を含めるとすごい数の参加者です。幾人もの魔女やお姫様やドラキュラやカボチャのお化けやら(笑)

始めの30分は室内で「おはなし会」。「大きく大きく大きくなあれ」やオオカミ男の話など4つのお話を聞いた後、屋外に飛び出してきた子供たちは、受付でもらった地図を片手にグループ毎に団地の中を歩きだしました。


小学生グループは3つの公園と2つのお菓子の家、最後にゴールをめざします。それぞれのポイントでは「Trick or Treat !」と叫ぶと、お菓子をもらえます。そのための手提げ袋ももちろん持参です(笑)。

ところどころにはキャンディーマンが。今年は豚が(笑)。そして巨大な骸骨に襲われた子供たちが奇声をあげて逃げ回っていました。そういえば放蕩シスターもいたな〜。


一カ所のお菓子の家は、あやしい雰囲気の、占い師のいる家でした(笑)

ゴールでも袋入りのお菓子をもらった子供たちは大満足!お菓子を食べ続ける子供もいれば、公園に移動して暗くなるまで遊んでいる子供たちもいました。

引率や交通のボランティアを含め、大勢のママやパパの手を借り手のイベントですが、大好評ですからぜひ来年以降も続けてほしいな〜 お疲れ様でした!

2010年10月23日土曜日

P.F.ドラッカー「プロフェッショナルの条件ーいかに成果をあげ、成長するか」

遅まきながら。これまた2年くらい前に購入し、積んであったものをようやく。

編訳者あとがきにあるように、この本はドラッカーの著作から、個人の生き方、働き方に関わる精髄を抜粋、編集したものです。


・自由で責任ある社会における一人ひとりの人間の位置づけと役割と尊厳

・社会の機関としてだけでなく、一人ひとりの人間の成果と貢献と自己実現のための道具としての組織の機能


ドラッガーの世界では、すべての鍵は一人ひとりの人間です。


付箋をはったところのメモを残します。


プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))
P・F. ドラッカー Peter F. Drucker 上田 惇生

ダイヤモンド社 2000-07
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<目次>
日本の読者へ

はじめに

Part1 いま世界に何が起こっているか

第1章 ポスト資本主義社会への転換
第2章 新しい社会の主役は誰か

Part2 働くことの意味が変わった

第1章 生産性をいかにして高めるか
第2章 なぜ成果があがらないのか
第3章 貢献を重視する

Part3 自らをマネジメントする

第1章 私の人生を変えた七つの経験
第2章 自らの強みを知る
第3章 時間を管理する
第4章 もっとも重要なことに集中せよ

Part4  意思決定のための基礎知識

第1章 意思決定の秘訣
第2章 優れたコミュニケーションとは何か
第3章 情報と組織
第4章 仕事としてのリーダーシップ
第5章 人の強みを生かす
第6章 イノベーションの原理と方法

Part5 自己実現への挑戦

第1章 人生をマネジメントする
第2章“教育ある人間”が社会をつくる
第3章 何によって憶えられたいか

付章 eコマースが意味するもの―IT革命の先に何があるか

編訳者あとがき

ピーター・F・ドラッカー著作目録


  • 知識が単なるいくつかの資源のうちの一つではなく、資源の中核になったという事実によってわれわれの社会はポスト資本主義社会となる。この事実は、社会の構造を根本から変える。
  • 個々の専門知識はそれだけでは何も生まない。他の専門知識と結合して、初めて生産的な存在となる。知識社会が組織社会となるのはそのためである。
  • 組織社会がいかなる緊張と課題に直面するか。安定を求めるコミュニティと変化を求める組織の間の緊張であり、また個人と組織の間の緊張であり、両者の間の責任の関係である。
  • 組織は、従業員、環境、顧客、その他何者に対してであれ、自らが与える影響について間違いなく責任がある。これが組織の社会的責任の原則である。
  • 知識労働の生産性の向上を図る場合にまず問うべきは、「何が目的か。何を実現しようとしているか。なぜそれを行うか」である
  • 知識労働については、働く人たちとのパートナーシップは唯一の方法であって、他の方法はまったく機能しない。
  • 教えるときにもっとも学ぶ
  • 知力や想像力や知識はあくまでも基礎的な資質。成果の限界を設定するだけ。
  • 考えることこそ、知識労働者に固有の仕事。考えることが、なすべき仕事の始まり。その動機づけは、成果をあげること
  • 知識労働者は意思決定をしなげればならない。自らの貢献について責任を負わなければならない。仕事の目標や基準や貢献は自らの手の中にある。
  • 成果をあげる人たちは、その気性や能力、仕事や仕事の方法、性格や知識や関心において千差万別。共通点は、なすべきことをなし遂げる能力をもっていたことだけ
  • 成果をあげることは一つの習慣。習慣的な能力の集積
  • 「どのような貢献ができるか」を自問することは、自らの仕事の可能性を追求すること
  • 自らの仕事や人との関係において、貢献に焦点をあわせることにより、初めてよい人間関係がもてる。
  • 7つの経験の一つ 定期的に検証と反省を行う 編集長の教訓
  • 新しい任務が要求するもの、新しい挑戦、仕事、課題において重要なことに集中すること
  • 努力を続けることこそ、老いることなく成熟するコツ/神々が見ている、真摯さ、誇りを持ち完全を求める/継続学習/自らの仕事ぶりの評価を仕事そのものの中に組み込む/自らの強みを知る/新しい仕事が要求するものを考える
  • 一人ひとりの人間んの啓発は本人の責任としなければならない。配属の責任も、本人の責任としなければならない。さもなければ、今日のように長い期間働くようになった時代において、知識労働者がいつまでも成果を上げ、生産的であり続け、成長し続けることは到底望み得ない。
  • 何が正しいかを考える
  • 決定は、最初の段階から行動への取り組みをその中に組み込んでおかなければ、成果はあがらない。
  • 同じ事実を違ったように見ていることをたがいに知ること自体が、価値あるコミュニケーション
  • 効果的なリーダーシップの基礎とは、組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に定義し、確率することである。リーダーとは、目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者である。
  • リーダーの言うことが真意であると確信をもてること。真摯さに対する確信。リーダーが公言する信念とその行動は一致しなければならない。
  • 人に成果をあげさせるためには、「自分とうまくやっていけるか」を考えてはならない。「どのような貢献ができるか」を問わなければならない。「何ができないか」を考えてもならない。「何を非常によくできるか」を考えなければならない。
  • イノベーションのための7つの機会/予期せぬこと、ギャップ、ニーズ、構造の変化、人口の変化、認識の変化、新知識の獲得
  • 自らの成長に責任をもつの者はその人自身であって上司ではない。誰もが自らに対し、「組織と自らを成長させるためには何に集中すべきか」を問わなければならない。
  • 成長の鍵は、責任である、自らに責任をもたせることである。
  • 自らの仕事をし、自らのキャリアを決めていくのは自分である。自らの得るべきところを知るのは自分である。組織への貢献において、自らに高い要求を課すのも自分である。飽きることを自らに許さないよう、予防策を講ずるのも自分である、仕事を心躍るものにするのも自分である。
 

Fri, Oct 22 2010 Tweet

  • 17:48  Sticky Fingers 聞きながら帰宅。レディジェン漬けだった耳にはすごく新鮮です。
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2010年10月22日金曜日

un homme et une femme

 


2年ほど前に買っておいたDVDを先日ようやく見ました。

この映画は何度みてもいいです。ありそうもないところがいいのかな(笑)CGのない、シンプルなシーンの数々が飽きさせないのかもしれません。

今回は、Claude Lelouch の当時と35年後のインタビューが興味深かったです。キャストとのやり取り、撮影の様子、資金繰り、望遠の多用、モノクロとカラー、脚本の意図などなど、裏話ですね。



まあ、何はともあれ Anouk Aimée はお気に入りです(笑)
 

2010年10月21日木曜日

Wed, Oct 20 2010 Tweet

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2010年10月20日水曜日

スティーブン・R・コヴィー「7つの習慣ー成功には原則があった!」

遅まきながら読了。もう一度読み込みたいので、今日のところは「リハビリ」がてら(笑)のメモを。

7つの習慣―成功には原則があった!7つの習慣―成功には原則があった!
スティーブン・R. コヴィー ジェームス スキナー Stephen R. Covey

キングベアー出版 1996-12
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<目次>
第一部 パラダイムと原則について

インサイド・アウト(内から外へ)
* 人格主義の回復
* 真の成功とは
* 見方が変われば世界が変わる
* 大きな改善を望むならパラダイム転換
* 見方があり方を決める
* 原則中心のパラダイム
* 成長はプロセスである
* 問題の見方が問題である
* インサイド・アウトという新しい考えのレベル

人生の扉を開く「7つの習慣」
* 習慣の三つの要素
* 相互依存への道
* 「ガチョウと黄金の卵」の教訓
* 人・物・金、鍵はバランスにある
* 組織の目標達成能力
* この本の活用方法について
* 変化の扉を開く

第二部 私的成功

第一の習慣 主体性を発揮する
自己責任の原則
* 社会通念というゆがんだ鏡
* 刺激、反応、そして選択の自由
* 人生の責任を引き受ける
* 頭と率先力を使いなさい
* 作用するか、作用されるか
* 言葉が「自己達成予言」になる
* 影響の輪と関心の輪
* すべての問題は影響できる
* 影響の輪を広げる
* 「持つ」か「なる」か
* 成功は失敗の彼方にある
* 生活の主導権を取り戻す
* 三十日間のテスト
* 「第一の習慣/主体性を発揮する」 応用の提案

第二の習慣 目的を持って始める
自己リーダーシップの原則
* 成功のはしご
* すべてのものは二度つくられる
* 意図するか放任するか
* リーダーシップとマネジメント:二つの創造
* 人生の新しい脚本
* 個人的なミッション・ステートメント
* 中心から変わる
* 生活の中心におくもの
* あなたの生活の中心は何か
* 原則中心の生活
* 個人的なミッション・ステートメントを書く
* 家族のミッション・ステートメント
* 組織のミッション・ステートメントの大きな力
* 「第二の習慣/目的を持って始める」   応用の提案

第三の原則 重要事項を優先する
自己管理の原則
* 自由意志の力
* 時間管理の四つの世界
* 生き方を変える第二の領域
* ノーと言える喜び
* 第二領域に入るためには
* 新しい時間管理のツール
* 時間管理への旅立ち
* 原則に忠実、スケジュールに柔軟
* 第四世代の進展
* デレゲーションによりPとPCの双方を高める
* 使い走りのデレゲーション
* 完全なデレゲーション
* 第二領域のパラダイム
* 「第三の習慣/重要事項を優先する」   応用の提案

第三部 公的成功

相互依存のパラダイム
* 信頼残高という名の財産
* 信頼残高をつくる六つの大切な預け入れ
* 愛の法則と人生の法則
* P(目標達成)の問題はPC(目標達成能力)の機会である
* 相互依存の習慣

第四の習慣 Win-Winを考える
人間関係におけるリーダーシップの原則
* 人間関係の六つのパラダイム
* Win-Winを支える五つの柱
* 「第四の習慣/Win-Winを考える」   応用の提案

第五の習慣 理解してから理解される
感情移入のコミュニケーションの原則
* 人に影響を与える鍵は人に影響されることだ
* 相手を本当に理解するためには
* 処方する前に診断する
* 四つの自叙伝的な反応と感情移入
* 理解することがWin-Winの扉を開く
* エトス・パトス・ロゴス、効果的なプレゼンテーションとは
* 一対一、相手の目を通して人生を見つめる
* 「第五の習慣/理解してから理解される」   応用の提案

第六の習慣 相乗効果を発揮する
創造的な協力の原則
* コミュニケーションのアドベンチャー
* カオスの彼方
* ビジネスにおける相乗効果
* 一プラス一は千六百?!
* 第三の案を探し出す
* マイナスの相乗効果
* 相違点を尊ぶ
* 「成功」を妨げるブレーキをはずせ
* 自然界のすべてが相乗効果的である
* 「第六の習慣/相乗効果を発揮する」   応用の提案

第四部 再新再生

第七の習慣 刃を研ぐ
バランスのとれた自己再新再生の原則
* 再新再生のバランス
* 「7つの習慣」における相乗効果
* 上向きの循環
* 「第七の習慣/刃を研ぐ」   応用の提案

再びインサイド・アウト
* 世代を超えて生きる
* 流れを変える人になる
* 個人的な追伸

付 録
* 引用文の人名録
* 様々な中心から発生する見方・捉え方


  • 自分のパラダイムを現実に擦り合わせ、ほかの人の意見やパラダイムに耳を傾け、より客観的で完成されたものの見方ができるようになる
  • 見方があり方を決める
  • インサイドアウトの考え方
  • 私的成功が公的成功に先立つ
  • 私たちの人格は、繰り返された習慣の結果として育成されるもの
  • 習慣は、知識とスキルとやる気という三つの要素からなっている
  • 幸福とは、最終的に欲しい結果を手にいれるために、今すぐ欲しい結果を犠牲にすることによって得る果実
  • 組織のPCを育成するためには、従業員を顧客同様に扱う必要がある
  • 人間は刺激と反応の間に選択の自由を持っている。この選択の自由の中にこそ、人間の人間たる四つの独特な性質<自覚・想像力・良心・自由意志>がある。
  • 自分がその状況を容認するという選択によって、傷を受ける
  • 主体的なアプローチは、インサイド・アウト(内から外へ)で変わることである。自分のあり方(自分の内にあるもの)を変えることにより、自分の外にあるものをプラス方向に転換されることができる。
  • 自分の生活の主導権を取り戻す方法。一つは約束をし、それを守ること。もうひとつは目標を設定し、それを達成するために働くこと
  • ミッション・ステートメント
  • 人は変わらざる中心がなければ、変化に耐えることができない。
  • 自分の生活の中心におくものが何であれ、それは自分の安定性、方向性、知恵、ならびに力の根源になる
  • 第三の習慣の本質ともいえる「感情を目的意識に服従させる」には、高い率先力、主体性が必要である。また、第二の習慣を身につけることによって得られる明確なミッッション、方向性、価値観、そして「ノー」と言うことを可能にしてくれる大きな「イエス」が必要である。それに加えて、自由意志、したくないときでも物事を実行する力、衝動や瞬間における欲望や感情ではなく、価値観に基づき行動する力が必要なのだ。それは第一の創造、つまり知的創造に対して、忠実に行動する力である。
  • 時間管理のマトリックス(緊急、重要)
  • 人間関係におけるほとんどの問題は、役割と目標を取り巻くあいまいな期待、あるいはお互いの期待像の相違に端を発している。
  • 最初から期待像を明確にすることは預け入れになる。
  • 期待があいまいであったり共有化されていなかったりすると、人は感情的になり、単純な誤解であったとしてもそれは急速に拡大し、やがては人間関係に大きな問題を生じさせてコミュニケーションの決裂をもたらす
  • 誠実さを示す重要な方法の一つは、その場にいない人に対して忠実になること
  • 「まず相手を理解するように努め、その後で、自分を理解してもらうようにしなさい」
  • 感情移入の本質は、相手に賛成することではなく、感情的にも知的にもその人のことを正確に理解すること
  • 四つの自叙伝的な反応(評価する、探る、助言する、解釈する)
  • まず理解することを求めよ。問題が起こる前に、評価したり処方したりする前に、自分の考えを打ち出そうとする前に、まず理解しようとする、それが相互依存の強力な習慣
  • 再新再生の四つの側面:肉体的、精神的、知的、社会・情緒的
  • 毎日の私的成功
  • 内的な安定性はどこからくるのだろうか。それは他人が私たちのことをどう思うかとか、何を言うかとか、どう扱うかなどから、もたらされるものではない。ましてや、人から譲り受けた脚本に起因するものでもなければ、自分のおかれている状況や持っている地位からもたらされるものでもない。それは自分の中から生まれるものである、つまり、自分の精神と心に深く根づいた、正確なパラダイムと正しい原則に従って生活することから、もたらされるものである。インサイド・アウトの誠実・廉潔、自分の習慣と自分の最も深い価値観を一致させた生活からもたらされるのである。
  • 効果的に相互依存的な生活を送ることも、内的な安定性の源になる
  • 「毎日の私的成功」は「7つの習慣」を生活に取り入れて、原則中心になるための第二領域の大切な時間の投資である
  • 良心を育てるには、高い集中力、バランスのとれた自制、一貫して誠実な生活が要求される