2009年6月19日金曜日

Malcolm Gladwell「Outliers 天才!成功する人々の法則」

outlier 外れ値。他の測定値から大きく離れた観測値。これを「天才」と勝間さんは訳しています。さまざまなストーリーから法則を導き出すこの本は非常におもしろいです。そうかな~くらいでときどき思うことが、やっぱりそうなんだ~って感じですね。成功が、いつ、どこで生まれ、どのような環境で育つかということに影響を受けること。そして「文化」を理解し、向き合い、乗り越えていくこと。

「誰でも、持っている人は更に与えられて豊かになるが、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる(マタイによる福音書)に由来するマタイ効果。累積するアドバンテージ。わが身を振り返ると皆無ではないか!と思ってしまいます(笑)。

一万時間の法則。これを得られる環境に置かれ、機会を得られればどんなに変わることか。時間がなくなってしまった今、痛切に感じます。

パイロットの話は、自分の職場を考える上で示唆が多いです。意思の疎通を時として妨げ、より良い変化を妨げる「文化」という名の習慣、思考停止、抑圧。「文化」の負の遺産ですね。「言語」の習得が自国のヒエラルキーの階層からの開放となり、別の遺産を持った文化と言語への参加につながることは大いにうなずけることです。相対化し、次の段階への創造力へとつながることかと思います。

マリータの取引。我が子にそこまで与えられない理由は何か。経済力のせいか、自分の経験のせいか。日々、悩んでしまうところです。

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