4年前に出された本、ようやく出会い!読むことができました。もし当時出会っていても今ほどは入っていけなかったかと思います。
「不特定多数無限大への信頼」がウェブ世界を進化させ、この世界に入り込んだ世代がリアル世界と行き来しつつ、これからの社会の多数を構成していく現実。
ウェブの可能とした総表現社会。脱エスタブリッシュメント。
Google の掲げる 10 things Google has found to be true の中にある「Democracy on the web works」
日本語版が掲載されています。
「グーグルの理念」
- ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
- 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
- 遅いより速い方がいい。
- ウェブでも民主主義は機能する。
- 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
- 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
- 外にはいつも情報がもっとある。
- 情報のニーズはすべての国境を越える。
- スーツがなくても真剣に仕事はできる。
- すばらしい、では足りない。
こうしたことを知ることができたこの本はお勧めです。
<目次>(抜粋)
序章 ウェブ社会―本当の大変化はこれから始まる
・「チープ革命」が生む方向性
・大変化はゆっくりと、でも確実に社会を変える
・ネットの「善」の部分を直視せよ
・ネット世界とリアル世界
・「二つの世界」は理解しあえるか
第1章 「革命」であることの真の意味
・オープンソースと三大潮流
第2章 グーグル―知の世界を再編成する
・グーグルの実現する民主主義
・アドセンス
・グーグルの組織マネジメント
第3章 ロングテールとWeb2.0
第4章 ブログと総表現社会
・組織と個とブログ
第5章 オープンソース現象とマス・コラボレーション
・Wisdom of Crowds
第6章 ウェブ進化は世代交代によって
・学習の高速道路論
終章 脱エスタブリッシュメントへの旅立ち
- 「住む人」と「使ったことのない人」の間の溝は大きくなるばかり
- ネット世界の三大法則:神の視点からの世界理解、ネット上に作った人間の分身がカネを稼いでくれる新しい経済圏、無限大×ゼロ=something、あるいは、消えて失われていったはずの価値の集積
- 「リアルで共働きは当たり前、それに夫婦それぞれの分身がネット上で稼ぐクアドラプルインカムで家計のポートフォリオを組む時代がやってくるかも
- 産業革命よりも重要な転換、「大規模な構築ステージ」で作られるのは情報インフラ、情報そのものに関する革命的変化
- 「こちら側」と「あちら側」
- 世界中の情報を組織化し、それをあまねく誰からでもアクセルできるようにすること
- Making the World a better place
- 新しい富の分配メカニズム
- 情報共有こそがスピードとパワーの源泉という思想
- 「抜群に優秀な連中を集め、創造的で自由な環境を用意する。ただし情報を徹底的に全員で共有した上で、小さな組織ユニットをたくさん作り、個々がスピード重視で動き、結果として組織内で激しい競争を引き起こす」
- 全ての情報を共有することを原則に「情報自身の淘汰」に委ねるという思想
- Web 2.0の本質:ネット上の不特定多数の人々を、受動的なサービス享受者ではなく能動的な表現者と認めて積極的に巻き込んでいくための技術やサービス開発姿勢
- 不特定多数無限大の自由な参加、ネット上でほぼゼロコストで実現
- ロングテール
- 参加自由のオープンさと自然淘汰の仕組みをロングテール部分に組み込むと、未知の可能性が大きく顕在化し、しかもそこが成長していく
- 雇用流動性が高→内向きの論理だけでは生きていけない
- 個の信用創造装置・舞台装置としてのブログ
- コレラ治療プロジェクト
- MITのオープンコースウェア
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