Scale of Earth and Sun
これを一人で作り上げるなんて恐ろしいエネルギーですが、世界の誰もがその恩恵を受けることができる、すごい時代になったと思います。
日本の向こう三軒ではわからない教育の世界を垣間みることができました。著者のお二人の話や言葉は刺激的です。
選ぶのは子どもたちですが、教育の選択肢にはいろんなものがあるということを大人は知っておく必要があると思いました。もちろん自分の学びのためにもですが。
MIT Open Course Ware
Western Governors University
ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書) 梅田望夫 飯吉透 筑摩書房 2010-09-08 by G-Tools |
<目次>
はじめに(飯吉透)
第一章 ウェブ進化が人生を増幅する(梅田望夫)
人生を切り開いていくための強力な道具/「知の宝庫」たるウェブ/「師」や「同志」との出会い/職を得る、生計を立てる道筋へ/「経済のゲーム」と「知と情報のゲーム」/グーグルと中国/グローバル展開への強烈な意志/グローバルウェブを牽引する三つの力/グローバルウェブとオープンエデュケーション
第二章 オープンエデュケーションの現在(飯吉透)
ウェブによって生まれ変わったオープンエデュケーション/オープン・テクノロジー、オープン・コンテンツ、オープン・ナレッジ/ローカルからグローバルへ/オープンエデュケーションが続々と生み出す教育界の「ウェブ・スター」たち/カーネギーメロン大学の挑戦/初等・中等教育への浸透/「格差超越装置」としてのオープンエデュケーション/オバマ大統領の”オープンエデュケーション宣言”/「オープン・テキストブック」による教科書の無料化・低価格化/見え始めた「より開かれた二一世紀の大学」の新たな姿/牽引力としての民間財団の存在と社会的フィランソロピー精神/教育の開化・深化・進化 /[コラム]メタ・ユニバーシティとクラウド・カレッジ
第三章 進化と発展の原動力
「逆転の発想」から始まったMITオープンコースウェア/「互助精神」「フロンティア精神」「いたずら心」「宗教的信念」/「カリフォルニアン・イデオロギー」と「東部エスタブリッシュメント的なもの」/オープンエデュケーションは独善的?/ヨーロッパにおけるオープンエデュケーション/授業料無料のグローバルなインターネット大学/個人の「狂気」がブレイクスルーを生む/成長段階仮説/オバマ政権とオープンエデュケーション/営利のオンライン大学/国内格差の解消、グローバル格差の解消/オープン・リサーチ、オープン・サイエンス/進化する教科書、オープン・テキストブック/初等・中等教育でも始まったオープン・テキスト化/ビジネスサイドからの新しい教科書出版の動き/[コラム]クリエイティブ・コモンズとオープンエデュケーション
第四章 学びと教えを分解する
オープンコースウェアは誰がどのように使っているか/アメリカの大学と「閉じ込めのシステム」/独習者はどのように学んでいるか/[コラム]オープンコースウェアで学んだ土谷大さん/教育と「強制システム」/ウェブと能動性/「テクノロジー」「ナレッジ」がなぜ必要か/「師」や「同志」とどのように出会えるか/学習コミュニティ/学びから職へ/専門的な知識を生かして社会貢献する/セーフティーネットとしてのオープンエデュケーション/[コラム]アルゼンチンの地方から世界へ:サンルイス・デジタル構想
第五章 オープンエデュケーションと日本人、そして未来へ
「残りのすべての人々のため」の教育?/英語圏と非英語圏で違いはあるか/ロングテール化する教育/日本でのオープンエデュケーションの萌芽/「英語で学ぶ」ために「英語を学ぶ」/キャッチアップ型の学びを超えて/グローバル・プラットフォームの進化がもたらしたインパクト/享受者としてのデジタルネイティブたち/予測不能な未来を生きるために
おわりに(梅田望夫)
- 「自分のおかれた環境で、利用できるものは何でも使って学んだり教えたりする」オープンエデュケーションの極意
- 「個人が一生学び続ける時代」にふさわしい「一人ひとりの無限の可能性のための次世代教育環境」
- 「教育とは、無限の可能性を信じること」
- 「私たちが人生を切り開いていくための強力な道具」
- 「師」や「同志」と出会えるような「志向性の共同体」の可能性
- 「職を得る、生計を立てる」道筋へ
- 個を磨き、自分の個性を発信しながら社会を生き抜いていく:教育
- 「表現の自由と信仰の自由、そして情報へのアクセスと政治参加の自由」「普遍的な権利」
- 「『どうやってあなたの夢を実現するのか」という話ではなく、「どうやってあなたの人生を自分で導いていくのか」」
- 授業料無料のグローバルなインターネット大学
- 教育と「強制システム」
- 自分の「外側」から何らかの情報や刺激が与えられ、そこに何らかの意図や志が介在してはじめて、「学び」が成立する
- オープンエデュケーションの世界でも、コンテンツだけでなく、そこから学習コミュニティができてくれば、その先に、コミュニティの中の人々が互いに能力を認めあう機会ができ、そこから、ある専門性をもった職業へのパスがつながっていく
- プロボノ
- 重要なのは、ただ勉強しているとか、ただ考えているとかではなくて、何でもいいから実践的なプロジェクトに関わって、人とつながっていくこと
- 実践を伴うコミュニティ
- 営利目的の私企業の場合、オープン性、セキュリティ、プライバシーといった不安要素が、ネットの徹底活用を妨げるケースが多いですが、非営利の世界は経済合理性ゆえに最初からネットの徹底活用しか考えられない、それが当然の前提としてある
- オープン化=競争の促進=結果としての質の向上
- 社会変化は不可避という前提で、個はいかにサバイバルするか
- 「英語で学ぶ」ために「英語を学ぶ」
- 「人々がグローバルに職を求めて競争する上での武器は知識、そのための教育」
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