2008年1月29日火曜日

伊藤千尋「反米大陸-中南米がアメリカにつきつけるNo!」

ベネズエラのチャベス大統領、ボリビアのモラレス大統領、チリのモチャレ大統領、アルゼンチンのキルチネル大統領、、中南米の指導者は興味深い経歴とカリスマ性、そしてこれまでのアメリカの支配・軍政という負の歴史を跳ね返す強烈な指導力とで、中南米を動かしている。そしてキューバのカストロ。いまだにアメリカからの制裁を受けている国。チリの73年のクーデター、アルゼンチンの「汚い戦争」、ニカラグア、エルサルバドル、グアテマラ、グレナダ、パナマ、「米軍アメリカ学校」、そしてアフガン戦争、イラク戦争。いったいどれだけの人が拷問され、射殺され、虐殺されたのだろうか。何のために。

中南米の歴史、まだ生きている現代史、すぐ横で起こっていることを理解するうえで、この本は格好の入門書です。日本の「マスコミ」では報道が極めて少ない中、アメリカの姿、中南米の今を理解する上で欠かせない本ではないでしょうか。本文からです。「過去の中南米の歴史を見れば、アメリカがこれから世界で何をしようとしているかが見えるのだ。国際法も国連の存在も踏みにじり、何をするかわからない狂猛なモンスターとなった感があるアメリカだが、その行動には明確な戦略と方程式がある。それを見れば、この国の行動バターンが見える。それを知れば、世界がどのように影響されるかの予想もつく。」

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