2010年4月5日月曜日
映画「抱擁のかけら」
原題は Los Abrazos Rotos
「壊れた抱擁」でしょうか。
視力を失くした脚本家ハリーは、14年前まで本名マテオを名乗る映画監督。エージェントのジュディットとその息子ディエゴに支えられながら日々の生活を送っている。
そこに現れたのがエルネストの死亡記事と、ライ・Xからの脚本依頼。
ライがエルネストの息子であることを感じとったハリー。ジュディットの言動に疑問を持ったディエゴは、ハリーから14年前の話を引き出した。
レナとの日々、そして明かされる秘密。紡ぎだされる人間関係、そして愛するものへの執着。
登場人物の複雑な設定が面白くさせています。それぞれが負っている人生、生き方、もがきながら、楽しみながら、、その一瞬を生きる、人の温かみを求めて。
貧しいレナが手に入れた金、女優、マテオとの愛
エルンストの粘質な愛情
父親の影響から逃れられないライの、映像に対する執着
マテオが本名を名乗れなくなるほどの喪失感
ジュディットのマテオに対する愛情
ディエゴの秘密
マテオが自分の映画作品の真実を知り、それを取り戻そうとする過程は、本来の自分を取り戻す過程でもあり、このラストは心を打たれます。
マテオが取り戻した映像で見られるレナ。それまでとは違う一面。人間にはいくつかの表情、いくつかの自分があるような気がします。
ペネロペの演技、よかったな~。これがいいたいのかも(笑)。
この映画は面白かったです!
マテオの映画に資金提供しスポンサーとなったエルンストは、息子に命じてマテオとレナの様子の一部始終をビデオに撮影します。読唇させビデオに見入るエルンスト。
この覗き見る感覚ってまさに「映画」ですね。やめられない(笑)
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