2008年8月29日金曜日

澤地久枝「希望と勇気、この一つのもの-私のたどった戦後」

世界での佐高さんとの連載では、五味川純平の助手時代の話を感心しながら読みましたが、今回は、戦中、戦後の経験を大変興味深く読ませていただきました。戦後の歴史を経験をもとに聞く話は、非常な力強さを感じます。近所の方ですが、朝鮮半島から引き上げてこられた方の話を聞いたことがあります。ほとんど皆殺しの状況の中から生き残ってきたそうです。この方も強さを感じる人です。しかし、気がつくと、戦中、戦後を語ることができる人が本当に少なくなってきています。私の祖父母からも、もう話を聞くことができません。
アメリカ独立宣言の一節が引用されています。フランスの93年憲法などにある抵抗権を思い出します。本棚にあった「人権宣言集」を何年かぶりに取り出してしまいました。93年の権利宣言の一節です。「圧制に対する抵抗は、それ以外の人権の帰結である。」「社会の構成員の唯一人でも圧迫されるときは、社会統一体に対する圧制が存する。社会統一体が圧迫されるときは、その構成員に対する圧制が存する。」

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