2011年2月4日金曜日

川口淳一郎「はやぶさ、そうまでして君はー生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話」

駅の売店で思わず手にとってしまいました。

JAXAの小惑星探査機「はやぶさ」

「はやぶさ」の話は新聞でしか見ていなかったんですが、映像でみるとプロジェクトの内容や、その中で起こった一連の出来事がよくわかります。




プロジェクトを率いるリーダーの、あきらめない心の持ち方がよくわかる本です。夢をあたえてくれるこのプロジェクトの成果も素晴らしいですが、このような仕事を達成できることがちょっとうらやましいですね。

4796678913はやぶさ、そうまでして君は〜生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話
川口 淳一郎
宝島社 2010-12-10

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<目次>
はじめに

第1章 限界に挑戦し続けた7年間
7年60億キロ、「はやぶさ」の宇宙大航海を語る前に
世界初の壁をいくつも越えた先に、ゴールは設定された

第2章 新たな歴史の扉を開く決意
宇宙開発史に、日本人として新たな章を書き加えるために
小惑星には太陽系の起源、地球の起源のヒントがある
NASAとの共同研究で挫折。そして決意を新たに
…ほか

第3章 絶対に失敗できない挑戦
「はやぶさ」の心臓、イオンエンジンを開発せよ
民間企業の資金と技術、そして知恵にも助けられた
事態は二転三転。最後のカードを切ったNASAとの交渉
…ほか

第4章 希望とともにイトカワへ送り出す
「はやぶさ」と「イトカワ」、時空を超えた因縁
地球スウィングバイ成功。そしてイトカワへ
2年以上の航海を経て、小惑星イトカワへ到達
…ほか

第5章 何があっても帰還させる執念
歓喜の瞬間から一転、暗雲に包まれた管制室
「弾丸発射されず!」管制室に走った衝撃
わずかな望みに賭ける! 救出モードが発動
…ほか

第6章 高い塔を建てなければ、新たな水平線は見えてこない
決して簡単ではなかった、大気圏再突入
7年60億キロ。あまりにも長い旅の終わりに
確かに受け取った「はやぶさ」の形見
…ほか

「はやぶさ」7年、2592日間の航海の軌跡

おわりに


  • 「諦めちゃいけない。希望をもって前に進んでください」
  • 「こうだからできない」ではなく、「こうすればできる」というのが”変人”たちの考え方
  • 自分たちを信じ、時間の許すかぎりベストを尽くす
  • 「東京から2万キロ離れたブラジルのサンパウロの空を飛んでいる体長5ミリの虫に、弾丸を命中させるような精度」
  • 最終的には秒速0.25ミリ、時速90センチという、ほとんど動いているかどうかわからないような制御
  • 前人未踏の荒野を行く。つらく険しい道のりですが、見方を変えれば、自分たちが道を切り拓けるという、やりがいと達成感がとても大きな挑戦になります。未体験の状況に置かれたとき、それを面白いと思うか、前例がなく不安と思うかで、まったく別の結果が出るでしょう。
  • 未体験のことを面白い、楽しいと思えるメンタリティ
  • 「自信と希望」、そして失敗を恐れない「勇気ある挑戦」
  • リスクをとらない宇宙開発なんてあり得ない
  • 多民族国家であるアメリカは、国民に対して「アメリカが一番である」といい続けることで、愛国心と誇りをもたせ、求心力を高める必要がある  「一番でなければ意味がない」  NASA

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